ログハウス・柾(まさ)屋根作りの展示室 [仕事(焼物・美術工芸)]
昨日はこんなに綺麗な月夜だったんです。
なんか怪しげなくらい綺麗な月だったのですが、写真が下手で、ちっとも怪しくありません。
それなのに・・・
今日の朝早く外を見たら、薄化粧をしたように雪が掛かっていて、
足跡一つない真っ白な世界は・・・とても幻想的でした。
。 。 。
と、思いきや・・・私、起きていきなり、カメラでパチリ
あれれれっ昨日の夜景モードのままで撮ってました。。。(笑)
そんな雪化粧した展示室の秘密を教えます。
もったい付ける割には大したことないんですが・・・(笑)
屋根のこの模様はどうして出来るのか?
普通北国はほとんどトタン屋根なのですが、
ここは・・・ ほらこんな屋根になっているのです。
柾(まさ)屋根なのです。
でも、日本古来からあるものよりサイズが大きく、
アメリカン柾屋根で防水加工が施してあります。
20年前にやったのですが、今は柾屋根職人がいないので大工さんがとても苦労してました。
命綱を付けて、下から上に一枚ずつ貼り付けていました。
右だけはログハウスになって、壁に陶器が貼り付けている所から在来工法です。
このログハウスは主人が1年かけて一人で積み上げ、
屋根の部分から一人で出来ないので大工さんにお願いしました。
こんな感じで米マツを使って、太鼓型に切った丸太に溝を掘り、
木とボルト埋め込みながら、積んで行きました。
これは壁です。
失敗作品や売れ残ったもの、保育園、幼稚園見本品など、何でもくっ付けました。
私と主人と左官職人2人、4人で1週間かかりました。
色合わせをしながら、モルタルで付けて行くのですが、
花瓶、茶碗は付けた先からぼたっと落ちて壊れる。
仕方ないので、ビス止めをしたり試行錯誤の繰り返しでした。
20年経った今では、かなり壊れたり、落ちたりしています。
展示室の中の工夫
ログハウス部分の床は丸太をスライスして、セメントで埋め込みました。
初めは丸太を固定しないで砂に埋め込んだのですが、靴のヒールで躓く人が多く、
2年位してから、考えてこのように変える事にしました。
素人である私たち3人でやりましたが、ノウハウがないままやったので、3日掛かりました。
無我夢中でやり、その時は途中でやめられないと思い、やり通しましたが、
もう二度とやりたいとは思もいません。。。(笑)
正面の部屋の白い壁・・・これは漆喰です。
漆喰は乾かすのに1週間じっくりと・・・
自然に少しずつ乾かさないといけなく、職人の技術が問われます。
偶然父の職業が左官業だったので、愛弟子がやってくれました。。。
隣部屋の壁・・・杉の板、皮付きです。
これが厄介で、展示室を始めて3年位、春になると虫が皮から出て来て、泣きが入りました。
バルサン焚いたり、薬を皮に注入したり大変
やったかいあって、4年目からだんだん少なくなって来て、ホッとしたものでした。
でも、今でも虫が目覚める春になると少しは出ますよ。。。
根気強く退治してます
自然と闘うって、大変なものですね。。。
今のところ虫と根比べしながら、半共生というところかな
厚さ15㎝の一枚木のカウンターも手作りです。
お客様の中では、「コーヒー3つ」と・・・
「どこにも、喫茶店とも書いてないし、メニューの値段も書いてないじゃん」
と怒りたくなりますが・・・そういう雰囲気に見えたのかも知れません。
確かにコーヒーは入れていますが、友達や常連さん、商談をした時とか、
包んでいる時にお待たせしてるお客様のために出しています。
よく「コーヒー美味しい」って、褒められますよ。。。(ニコッ)
こんな自分たちの思いがいっぱい詰まった展示室に
私たちの手作りの器を飾っています。
皆さんに思いが伝わった時が一番の幸せです。。。